神とは

強く願いながら鳥井をくぐった。 高校受験当日の朝。こんなに早く起きている受験生は僕だけだろう。 朝五時、誰よりも早起きして近所の神社に来ていた。そして合格することを強く願いながら鳥井をくぐった。 神様なんて本当にいるのだろうか。 そもそもいつから人類は神様に祈ることを始めたのか。 十五年、生きてきて思うことがある。神様なんていない。これが真実だ。神様というものは人間が想像したものに過ぎない。でもたかがそれだけのものが心が弱った人、心の寄り所が欲しい人を支えているのも事実だ。 結果が全て、という言葉はこのことだと思ったことがある。誰も姿を見ていない、普通は信じるはずがないのに神様に願ったからだ、という人が多数いる。だから信じざるを得ない。でもただ祈るだけだと意味がないんだ。これが祈って成功する人と祈っても成功しない人の違いだ。祈って成功する人は、自分は神様に祈ったから絶対に成功する、あの神がついてるんだ、自分は最強、などと思っている人。成功しない人は、神様助けてください、どうかお願いします。など神様任せの人。結論、気持ちの問題、ということになる。 行ってきます
結城 渚
結城 渚
ゆうき なぎさ 小説家志望、学生です。 小学館ライトノベル大賞受賞する。 そしてアニメ映画化。 夢は日本中を巡りながら小説を書くこと。 小説は空想ではなく経験だ。