BELL 11. over the rainbow4

BELL 11. over the rainbow4
「おい、大丈夫か?」 「タクシー来るぞ!」 双子の声が、浅い意識の中で急にはっきりと聞こえた。耳鳴りは止んだようだ。視界も徐々に広くなっていく。 また倒れたのか---情けない。竜はそんな自分をこの上なく不甲斐なく思った。ひよりが、大丈夫? と心配そうに声をかけた。大丈夫、と呟いて竜はゆっくりと立ち上がる。ひよりの前で倒れたのは、出所してこの一年でこれが初めてかもしれない。ひよりは竜が倒れた後も、掴んでいたその手を握って離さなかった。 竜は、少年院にいるしばらくのうちに、やけによく倒れるようになっていた。過度の緊張や不安で、頭にまで血が回らなくなるのだ。 双子のどちらかが玄関のドアを開けた。日の光が眩しい、と竜は思った。そして、倒れ込むように竜にしがみついたひよりにハッとした。 「ひより!」
つばめ
つばめ
活字中毒 お酒と煙草が好きな成人済。 食えねえ文章ばっか書いてます。 素敵な人だけふぉろすることにしました。おべっか使えないんで。好きなひとにベタベタくっつきます。 オタクじゃないけどオタクみたいな話し方してしまう病。あとこころの病持ち。夜になると黒くなります。気に障ったらごめんね。悪気はないからタチ悪いね。悪いようにはしないんで よろしゅうお願いしやす Novelee:: 2024.08.22-