別れはいつも謝罪とともに ⑩
その言葉に、やはり誰でも先生を魔法使いだと思えるのだろう、と思う。笑みをこぼしつつ同意の意を告げる。
「わかるよ。先生と話すと自然と心が楽になる。そういう意味で魔法使いだなって思える」
そう、先生は2つの意味でも魔法使い。
「それもそうだけど…、先生は魔法が使える。本物の魔法使い」
「…ひよりさん、あなたはここに来る途中に“人の性質を見抜く力”を与えられたのね」
ふふ、と笑いながら先生が発する言葉にハッとする。
「ひより、初めて会ったとき、なんでキョンシーじゃないってわかったの? 私の存在に気づいた瞬間こっち来たよね」
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2023/8/13 5:13
颯兎ちり
早とちりな学生。不定期です。