ノック

ノック
蒸し暑い夏の夜。 冷房をつけているはずなのに汗が止まらず、寝苦しくてとても眠れたものじゃない。 この家に引越して一人暮らしを始めてから、こんな夜が何度かあった。こんな日には、決まってアイツがやってくる。 コンコン 窓を叩く、ノックの音。カーテンで遮られて見えないが、その向こうには確かに、誰かの気配がある。 枕元の携帯電話の通知音が鳴る。俺は起き上がって携帯を取り、メッセージを確認する。
ルリカラ
ルリカラ
空想が好きな黒猫です。 普段は他サイトで長編を書いています。短編はあまり書かないので投稿頻度は低め。 サムネイルはいつも適当に作ってます。 よろしくお願いします!