再会
駅のホームで彼の横顔を見つけた瞬間、私は時間の数え方を忘れた。
学生の頃、毎日顔を合わせていたはずなのに、最後に話した日の声だけが思い出せない。
それなのに、彼が前髪を耳にかける癖は、今も私の中で何ひとつ変わっていなかった。
社会人になって、名前のついた肩書きや、守るべき生活は増えた。
代わりに、あの頃の曖昧な期待は、ちゃんと仕舞い込んだはずだった。
彼がこちらに気づいて、軽く会釈をする。
それだけで胸の奥が熱を持つなんて、思っていなかった。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/1/13 4:06
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
葵
初めまして!良かったら見てください!noteにも投稿しているので良かったら覗いてみてください!