再会

駅のホームで彼の横顔を見つけた瞬間、私は時間の数え方を忘れた。 学生の頃、毎日顔を合わせていたはずなのに、最後に話した日の声だけが思い出せない。 それなのに、彼が前髪を耳にかける癖は、今も私の中で何ひとつ変わっていなかった。 社会人になって、名前のついた肩書きや、守るべき生活は増えた。 代わりに、あの頃の曖昧な期待は、ちゃんと仕舞い込んだはずだった。 彼がこちらに気づいて、軽く会釈をする。 それだけで胸の奥が熱を持つなんて、思っていなかった。
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