【四話目 ショタの困り顔は心臓に効く】
意を決して両開きの重い扉を押す。
ズリズリと床を擦って、自分の倍以上に大きな扉が隙間を作る。開けてくれてありがと、なんて言いながら、姉さんは片手でもう一方の扉を容易に押した。なんかちょっとショックだった。
「治安|組合《ギルド》にようこそ!って、なぁんだ。義勇兵の方ですね♪」
扉の先、大きな受付カウンターに座った人が軽く手を振ってくれる。フワフワした髪型の、いつもニコニコとしている女の人だ。
優しそうな人がカウンターで対応をしていて、少しホッとする。後ろをついてくる姉さんには、安心して任せて貰えるように"大丈夫だよ"と、声をかけた。結局不安そうな目は最後まで向けられたが、多少強引に説得をして、今日は先に宿に戻ってもらう。
今回の仕事は、全部彼女に任せきりになってしまった。少しでも多く休んでもらいたい。
「お帰りなさいユグロくん。お仕事は平気だった?」
受付の女の人に名前を呼ばれる。この人——ギルドの受付嬢さんに、仕事の報告を今からするんだ。いつもは彼女がやってくれていた仕事の一つ、今日はそれを俺がやる。声を掛けられたくらいでビクビクなんてしてられない。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/12/21 23:54
ま、良い