鳴らした音の行く先は 6-14
第六章十四話 番外編 手を伸ばしてくれるまで
今日は叶衣が出かけていない。最近はずっと叶衣と一緒だったため、なんだか、変な感じがする。そう思いながら、ご飯を運ぶ。どこに座ろうか。ふと、ある人に目が止まった。
「君、この施設に来てしばらく経つよね。どう?」
「悪くないよ。いい感じ」
珍しいな。こんなに施設に馴染んでいるなんて。なんだか、少し出会った頃の叶衣に似てる気がした。
「へぇー。そっかー。この施設いいよね。ところで、俺と一緒に遊ばない?」
もし、彼が叶衣と仲良くなったら、この施設をもっと好きになってくれる。そう思った。
「僕?」
「そうだよ。今一緒に話してるでしょ」
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/7/16 12:56
傘と長靴
自分の書いた物語を誰かと共有したいと思い始めました。
拙い文章ですが、目に留めていただけると、幸いです。