いつか自分の声で
僕は外で声が出せない。家ではあんなに家族と楽しくおしゃべりできるのに。
今日はクラス替えをしてから初めての学校。教室に入り、自分の席を探す。窓際だ。よかった。両隣に人がいるよりずっと気楽で、教室の中で一番好きな席だ。
席に座って一息ついたところで不意に声をかけられる。
「はじめまして。なぁ、名前なんていうの?」
あぁ、まただ。わかっていたことだ。わかっていたことだが、それでもこの時間が一番嫌い。声をかけられると、自分の喉は石になってしまったと勘違いするくらい重く、固くなる。心の中ではその声に答えたくて叫んでいるのに。
緊張と申し訳なさで目が合わせられない。声も、出ない。
「なんだよ。無視かよ。」
ベーっと舌を出して威嚇してから去っていく。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
また嫌われてしまった。ほんとは、みんなと仲良くしたいのに。いつも同じところで立ち止まってしまう。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2026/1/30 13:28
最終編集日時: 2026/1/30 13:30
でぃぐだぁ
気が向いた時にのんびりとやっていきます