コード:ジニア 第四十五話「甘味」
「ハイナ、おはよう〜」
二、三度小さな肩をゆすってみる。小さい体躯が波打つように揺れ、同時に「んん゙」という彼女の鬱陶しそうな声がこだまする。
困った。ここまで起きないとなるとどうしたものか。早く朝食を終え、ハイナはあまり乗り気ではないだろうがメイド服を着て貰わないといけない。
どうしたものかと指を唇に添えて考え込んでいると、小さい体がゴロリと寝返りを打った。そのまま壁に激突し、「ゔっ」と小さく声を上げた後、再度体を転がして僕の方向に彼女の小さな顔が現れる。
その可愛らしい光景に思わず、吹き出しそうになったが、彼女の尊厳の為にも必死にこらえ、肩を震わす程度に留めた。
頭をぶつけても起床しないとは、どれほど眠りが深いのだろうか。
いや、彼女なりに毎日の激務を必死でこなし、疲れ切っているのかもしれない。それを無理矢理起こすのはいささか愚行ではないだろうか。だが、そうとも言っていられないのが現実である。店の開店時間は刻一刻と迫っているし、朝食も先に取らなければならない。
朝食の支度であれば、本気を出せばものの数分で完了する。ここは先に朝食を作り終えてから、再度起こしに向かうというのが最適だろう。
そうと決まればと僕は彼女の部屋から立ち去ろうとした。
しかし、僕の本能がそれを拒んだ。目の前には可愛らしい装いで寝ているハイナの姿。その寝顔はもはや芸術作品と言っても過言ではない。一級品の絵画を見てしまえば、じっくりと堪能しなければ野暮というものだ。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/3/25 13:02
白崎ライカ
アニメとかファンタジーが好きで、とうとう小説に手を出してしまいました。
自分の好きな時に書いてるので、
不定期投稿です。
すごい今更ですが、誤字癖があります。どうか温かい目で見て下さると作者は喜びます!
さらにさらに今更々ですが、
使用しているイラストは画像生成AIで作成したものです!
よろしくお願いします〜