死神

死神
雨が降ると、死神は制服を着るらしい。 高校二年の春、僕―朝倉 琉は、駅前の古本屋でそいつに出会った。 黒いブレザー。白いシャツ。赤いネクタイ。 どう見ても同じ学校の女子生徒なのに、店の奥で文庫本を立ち読みしているその子だけ、なぜか周囲の音から浮いていた。 なのに僕が「その本、面白い?」と聞くと、彼女はぴたりとページを止めた。 「…見えてるんだ」 「え?」 「君、死ぬ人間の匂いがする」 第一印象、最悪だった。
叶夢 衣緒。/海月様の猫
叶夢 衣緒。/海月様の猫
綺麗事が救いにならない夜の話。 正しさに置いていかれた感情と、 救われなかった青春の残骸。 優しい言葉ほど、いちばん痛い。 2023年 2月27日start 3月3日初投稿