死神
雨が降ると、死神は制服を着るらしい。
高校二年の春、僕―朝倉 琉は、駅前の古本屋でそいつに出会った。
黒いブレザー。白いシャツ。赤いネクタイ。
どう見ても同じ学校の女子生徒なのに、店の奥で文庫本を立ち読みしているその子だけ、なぜか周囲の音から浮いていた。
なのに僕が「その本、面白い?」と聞くと、彼女はぴたりとページを止めた。
「…見えてるんだ」
「え?」
「君、死ぬ人間の匂いがする」
第一印象、最悪だった。
2
閲覧数: 387
文字数: 1959
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/6/14 1:33
叶夢 衣緒。/海月様の猫
綺麗事が救いにならない夜の話。
正しさに置いていかれた感情と、
救われなかった青春の残骸。
優しい言葉ほど、いちばん痛い。
2023年
2月27日start
3月3日初投稿