Episode5「Rook’s night」

 ──それは、それは、感心しませんねぇ。  その時、地下一階に掠れた声が響いた。  同時にモニタリングルームに黒いモヤが現れる。それは渦を巻いて肥大化していき、やがて平均的な男性の体格に形を成した。  パキンっと軽快な破裂音が響くと、表面のモヤが剥がれ、黒いタキシードをきた道化師が現れた。 「折角の取引先なんですから、丁重に取り扱って貰わないと……」  顔に白粉を塗ったくり、ギザギザの尖った歯をギラつかせて笑う謎の男。  私はその男が“チェス”の構成員であると一瞬で直感した。  奴には、これまでの吸血鬼とは桁外れな、体にしつこく纏わりつくような不快感を帯びている。
U
U
どうもUと申す者です。あんまり小説は得意じゃないのですが、頭の中にどうしても物語が生まれてきてしまうので、このアプリで書いていきたいと思います。気軽に読みに来てくれたら嬉しいです。また、大変勝手なんですが不定期投稿とさせていただきます。(恐らくたまに失踪します)