七色の旅へ

 これはまだかけだしの魔法使い、シノの旅の記録。 かつて三つの大陸が大災害で七つに分かれてしまい、多くの生き物が身動きできなかった時代。一人の大いなる存在、大賢者アレフが災害を鎮め、大陸を再びくっつけた。元通りにはならなかったものの、五つの大陸と三つの海を作り、その大陸と海を自らの手で生み出した七人の魔法使いに任せた。 各魔法使いのおかげで世界は発展していき、やがて七つの国が出来上がった。大賢者アレフはどんな国なのか分かりやすくするために色彩魔法を使い色で国を完成させた。  −−−シノはそんな昔話を、育ての親であり魔法の師匠のカノンに毎晩毎晩聞かされて育った。 シノはそんな昔話に飽き飽きしていたがそんな時間さえも充実した楽しい時間だった。  ある日を境にシノはある夢を見るようになる。カノンがどこか遠くに行ってしまう夢、自分を置いていなくなる夢。 カノンが去り際に「わたしは再び旅にでるよ。あなたはきっと一人でも生きていける。ただ、本当に寂しくなったらわたしを追って旅に出なさい。きっと素敵な経験出会えるわ。」と言う、そんな夢を。 シノは不安になってカノンに問いかける。けれどカノンはいつも「大丈夫よ」と返事する。心配になりながらもシノはその言葉を信じ続けた。 ある日の夜、シノは全く違う夢を見た。竜人族が切磋琢磨、一生懸命働いている場所や自然がいっぱいでとても癒されるばしょ、年中夜でそこにいる人たちはみんな寝ぼけている。 シノはこの夢に出てきた場所を知っていた。七つの国、七色の国。シノはわくわくしながらも夢から覚めた。
灯崎 とあ
灯崎 とあ