芥川

女は暗く様らわしい納屋に一人でいた。 外は雷鳴と雨音で荒れ狂っている。 二刻程前、女は戸の前の男によって屋敷から連れ出された。 頬にあたる生ぬるい風、男の鼓動と体温。 見るもの、聞くもの、感じるものの全てが新鮮で、今この世に生まれた気さえした。 都から距離のある「芥川」という名の河に差し掛かった時、草の上に玻璃を見た。 世界の色を反射し、草の緑を生き生きと映し出すそれに興味がわく。
まんまるちぃず
まんまるちぃず
なんちゃって純文学