閑話 神とか、英雄とか

閑話 神とか、英雄とか
アンブロシアのはるか上空、神の園プラナタリア。そこには、4人の神がいた。 「アリュール姉様、進捗はどうですか?」 そう聞いたのは、黄金の髪と夕焼けの瞳を持つ少年だ。彼の目線の先には、出るとこ出てキュッと締まった、絶世の美女がいる。白い肌に栗色の淡いウェーブのロングヘアと、紫の瞳が美しい。そんな彼女の名はアリュール=ネロルカ。暗舞神、幻惑の女神である。彼女の踊りは人を惑わし、彼女の歌は永遠の眠りへと誘う。 昔、四英雄と呼ばれる勇士達が居た。そのうちの一人、ハルモネアに力を授けた神。それが彼女だ。もともと、四英雄というのは、魔神モルモーが復活する頃合いにちょうど成長し切るだろうタイミングで、定期的に現れる神の力の適応者を指すのであるが、人々が四英雄とかいう名で呼び始めたのだ。それは、彼らが代々にわたり、幾つもの危機を救ってきたからに他ならない。 「ええ。ぼちぼちよ。私もあの子みたいに、適応者の夢に出てやろうかと思ってたの。でもね、なかなか入らせてくれなくて…。それに、幸せそうな夢見てるから、邪魔しにくいじゃない。ほら、私たちが夢に出ようとすると、悪夢っぽくなりやすいもの。」 「…そうですか。僕は出れましたよ。でも、現れるなり、どんどん近づいてきて“これは!可愛すぎてヤバい!推せるわ〜!”って凄い興奮されて。それからずぅっと触られ続けて、やめてって言っても聞きやしない!しつこいんですよ、あの子!ほんと、大変だったんですから。」 「あら、そうなの?貴方の適応者は、また随分と元気なのね!」 「元気?…元気、と言って良いのだろうか。あれは。」 「元気よ〜♪ ほら、自信持って!カシオペイアちゃん。」 そう、彼の名はカシオペイア・イゾルテ。見た目はか弱い美少年であるが、これでも長年生きてきた四英雄の神の一柱だ。黄金の瞳と髪は一切の濁りを持たない。その美しさに似つかわしく、彼は“生”を司る 聖祈神である。彼の息吹は全てを癒し、彼の杖は生命を芽吹かせ、彼のキスは死人を蘇らせるのだ。
あいびぃ
あいびぃ
初めまして、あいびぃです! 見つけてくれてありがとう♪ 私自身、生粋のアニオタ・漫画オタなのでファンタジーが多めになってます…多分。 詳しいことは「自己紹介」にて! まだまだ若輩者なので、応援よろしくお願いします! ※❤︎&コメはめちゃくちゃ喜びますので、私を喜ばせたい方は是非! 私の事が嫌いな方はオススメしません。