外伝16 ただひとりの解脱者
外伝16 ただひとりの解脱者
王宮最上階に突入した安倍乃太郎と妖國の女王との戦いの最後は、一体一のお互いに身体から放出する気を形にしたエネルギー砲による押し合いになっていた。
女王が手に持つのは代々受け継がれる大杖、太郎も代々受け継がれた念珠を手に絡ませ、印を組み、その手をから気功を放出する。
やがて対峙する二人は限界を感じる領域に突入する。
太郎は心が折れそうに何回もなったが、左右に転がる此処まで苦労を共にした仲間の遺体を目にするたびに踏ん張る事ができた。
一方の女王も倒れ尽きた親衛隊達を見て、少し此処が揺らぐも、『使命を真っ当し』、思うのは、そこ迄だった。
その僅かな心の差が勝敗へと繋がる。
遂に太郎の放つ緑色の光線が赤い光線を押し切り、女王を跳ね飛ばす、
と同時に太郎も脱離感を感じ、その場に倒れ込む。
6
閲覧数: 218
文字数: 4841
カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/5/12 8:26
最終編集日時: 2025/6/7 11:46
仙 岳美
現在、下記サイトでも活動中。
記
・小説家になろう
・アルファポリス
・カクヨム
・X