奇跡
目の前にこんな奇跡が転がっているというのに、貴方たちは何をしているのですか?
そんなにサイケデリックな灯りが楽しいのでしょうか。
おそらくこの車両の中で、この奇跡に気が付いているのは私だけでしょう。
両隣りはやはり、手のひらの上の四角い液晶を具に見つめております。
ああ、なんて勿体無いのでしょう。
目の前の席の3人が、揃って同じモデルの靴の、同じカラーを履いているというのに。
しかも、3人それぞれ赤の他人なのです。
どうしてそんなことがわかるのかと言いますと、私は見ていたのです。
2人目が座り、リーチになった瞬間を。
そして、3人揃ってビンゴになった瞬間を。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2021/9/21 13:28
最終編集日時: 2021/9/25 10:13
末子 鷹蹴
基本読む専です。
気まぐれで投稿もします。