機械音のマスカレイド・メイドオヴ鶫渦中。

機械音のマスカレイド・メイドオヴ鶫渦中。
 ガガゴガガゴゴゴガゴゴゴガガガガガガゴガガゴガガガガガゴゴゴガゴゴガガギガガガガゴガガゴゴゴガゴゴゴガガガガガガゴガガゴガガガガガゴゴゴガピーピピービビーピピピビビパピィイイイイオォイイオオイアオオォォォォイィィォィィォィィィォォィェェォォォィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………  木霊するのは残酷なジャム・クラシック・ヴァンプキン。新香料の進み具合の土台任せのマーケチング暗号プラグリズム。  穴に入り込んだフージャネルラ。それを後追いするストロヴェルプの髪の毛の先端にポスターが群集している。そんなシーンの中でフージャネルラの体を取り囲み出すのは虫の大群で、それらは実に様々な風貌の、種科定めの難しいような虫達だった。足の長さ、手の太さ、目の大きさ、色合い………彼らは一同にフージャネルラの体を覆い尽くし、やがて食べ噛みちぎりはじめる。ストロヴェルプはそれを見て笑った。血を流れ垂らすフージャネルラは赤いプールの中に沈み込んでゆくようだった。何がおかしいのか、ストロヴェルプには全くもって分からない。そもそも、なんでここに来ているのかさえも分からなかったし、なんで生きているのかもわからなかった。死にたい、とストロヴェルプは思った。ああ、死にたいなあ、そうよ。ねえ、だって、うん、まあそうね、死にたいなあ。  首吊り用のロープがこの虫地獄唾流の血潮地獄にあるとは到底思えずに、ストロヴェルプはフージャネルラの死にゆく残たる際を遺して、この墓穴を抜け出すことにした。もう既に、彼との会合は終えられたのだったし、これ以上一緒に彼とこの惨めったらしい空間世界で過ごす必要は微塵もないのだったから。ストロヴェルプはそう思い、濁りの鉄生臭の匂いに吐き気と蒸せを覚えながら、粗々刺々とした感触の砂削りの坂道の一通向を先に進み登って行った。  「この先、笑ってはなりません」  そんな看板があるのを見つけて、ストロヴェルプは思わず戦慄した。笑うな、だって?は、え…………えっ、え!?笑うなだって、???ゴホン、と咳を払ったストロヴェルプはいかにしても不快感を隠せずにいた。そしてポケッツから取り出した精神安定剤(LSD)を一握りばかり掴み込んで喉に投げて押し込む。ゴクリ、と言うその咽喉の通過音が空に向かってけたたましく轟音と化して響き渡り散る。空をその時飛んでいたカラスやモダンテイストのトンビやハゲタカやワシ、はたまた火星人のタコ坊主の僧侶の操縦するUFOの操縦が狂わんばかりと言った具合事態のそのゴクリ、という超音波は、あわや宇宙に存続する生命体はたまた環境生活態、水平線上従来帯、それらを破壊し尽くすべくに至り尽くすものと捉えて相違ない。現実、誠にくだらぬことばかりで飽き飽きするこの頃。  かのようなことから、ストロヴェルプが在(いま)すべきべき課せられていることは、笑わないということでも、フージャネルラの血みどろを思い出して笑うことでもない。ゴクリ、というその咽喉通過の刹那の音の渡り響く罪深き悪業を、なかった模様事象に強制的に戻しやることである。つまり、ストロヴェルプが今すべきことは何か。ゴクリ、というその発声した放ちが宇宙に届き渡る前に、タイムマシンで過去に戻ってその音を回収することである。しかし、当の本人は今やそれど頃ではない。なぜか。彼女がその横を通り過ぎようとした途端に目に入った看板に描かれた無象の言葉、文章、文字。笑わないでください。子どもの落書き、よりも酷い。は?うるせえ。  あー、死にたい。笑わないでくださいってのはつまり、あれか?笑うなって言ってんのか私に、?なんで?如何にして貴殿はそのように命じ奉り賜うたる。それが分からない。とりあえずバタアーをトオストノ焦げた部分に塗りたくって食べる。椅子に座ってね。……花瓶の中に咲いている薔薇。とても、綺麗。あはは。あ、笑っちゃいました。人間失格。それ、名誉あることなんですの。ちゃんと免許の書き換えと病室利用料の更新を済ませましたし。種の覗きを致したり。ませた笑顔の仔猫せせらぎパンクパーラーズ。あれ?もしかして、LSD、効いてきた?ッテゆー、かんじ?あははははは、こりゃいいわ。なんたって八月だしね。暮れなずむ蝉の病に幸あれ。そして栄光を、胸糞の紅枯葉のクリトリスの刺激成分とボーイ・ジェントルマンの前立腺の炎のマッチウイング・サイクル。勃起した銀河の順序功績の評価と称賛の嵐。フージャネルラは死んだ。宇宙は滅びました。
阿部野ケイスケ
阿部野ケイスケ
小説はジャンル問わず好きです。趣味は雑多系の猫好きリリッカー(=・ω・`)