アンドロイド
俺は長々と詳細が書かれた書類を受け取って来た。書類には「ロボットへの意識移植技術」という見出しが書かれている。
俺はまだ三十代だというのにあと三年も生きられるか分からない病気を持っている。先日仕事も辞めた。そこで俺は思い切って、国が進めているロボットに人間の意識を移植するという研究の被験者になることに決めた。
いかにもSFフィクションっぽいがこの何枚もの書類を受け取ってやっとこれが現実なのだと分かった。
読む気をなくすような長い書類に目を通す。どうやらロボットに意識を移植した後はそのロボットの体をもらうことができる代わりに元の体に意識を戻すことはできないみたいだ。そもそも俺はロボットから意識を戻す体も無いため深く考えずに書類にサインした。その後で書類の最後の方に、意識の移植に失敗しても当局は一切の責任を負わないと書かれているのが目に入った。
もうサインはしたしまぁいいだろうと俺はそのまま書類を提出した。
実験当日、ここでも聞く気のなくなるような長い説明を聞かされた後いよいよ俺の意識はロボットに移される。
麻酔を打たれた俺は急激に眠たくなる。次に目を覚ます時は研究室の中かお花畑か・・・
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カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/7/10 9:07
エーテル (短編・SS)
SF・異世界・非日常などちょっと独特な感じのショートショートをメインで書きます。
(全然別ジャンルも書くかも)
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