君が紡ぐ歌

 いつもは静かな彼女が、今日は妙に調子のはずれた鼻歌を刻んでいる。  歌に合わせて、上半身もゆったりと前後していた。  ずいぶん、ご機嫌だな。  リビングのソファでのんびりとスポーツ雑誌を読んでいる。  ハミングのせいか、ページを捲る速度はいつもよりゆったりしていた。  そろそろ休憩を促すためのお茶でも用意しようかと立ち上がったとき、彼女と目が合う。  見すぎたかな。
木のうろ野すゞめ
木のうろ野すゞめ
雰囲気小説を書く人です。 毎週金〜日曜日の間になにかしら書きあげていきたいです。 現在は主に「書く」「書く習慣」にて生息しております。 2025/8/16〜 ※作品は全てフィクション ※無断転載、AI学習禁止