第六話 希望
「喉から手が出るほど欲しい」
笛の音が体育館に残響している。ボールはまだ空中に。ボールはもう少しでリングに入る。そして、リングに沿って一周、二周と回って赤いリングに吸い込まれていった。歓声が沸きあがる。思わず俺も叫んでしまう。雄叫びのよう、他にも称賛と聞こえる声もあった。
とにかく、今は“八五ー八六”でリードしている。みんなで掴み取った一点、絶対に守らなければいけないと思った。ベンチに戻ると、まだ歓声で賑わっていた。そして、大野さんはフリースローを決めた俺のことを褒めてくれた。痛みからか少し顔が腫れ、赤くなっていた。興奮もあったのかもしれない。
第四クウォーターが始まる。さっきのような気の重さは全くなかった。しかし、なんでか俺は凄く緊張していて、胸が高鳴った。
(この一点は絶対守り抜く)
次回 第七話 仲間
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/7/12 9:26
川布
中学受験期真っ只中の小6!
特に将来の夢とはありません((>_< ;)
でも、じゃんじゃんマジレスして下さい!
(ドMではありません)
主に連載をしています。
基本的には1日1話分ですが、気分がノッていると、1日3話とかもあります。毎日投稿は一応できる限り続けるつもりですので。
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