桜仕掛けの花道 第5回N1決勝

桜仕掛けの花道 第5回N1決勝
「死神さんはさ、綺麗だなって思った景色とかある?」 「ない」  四月、桜の花も少しずつ咲いて今にも満開になりそうなこの頃。  1人の少女……桜子は四角の白い病室のベッドにいた。  彼女は幼い頃から病を患っており、先が長くないと言われていた。  両親は来ない。学校にも行けてなかったため、友達もいない。彼女は一人ぼっちだった。  そんな彼女の元に俺は訪れた。  俺は“死神“だ。死んだ者の魂を回収する役割がある。  死神が生きた者のところに訪れるのはその者が死ぬ少し前か、死神と契約を交わした時だ。  桜子はもうすぐ……俺が手を施さなければ今すぐ死んでしまう少女だった。
花瀬 詩雨
花瀬 詩雨
ハナセ シウと申します。 よろしくお願いします(՞ ܸ. .ܸ՞)︎♡ アイコン ノーコピーライトガール様