何十回も読んだ漫画、読む度にこれ

ワイングラスの底に、白い月が揺れている。 テーブルの上には、焼いたにんじんと、きのこと、砕いたナッツ。 とろりと溶けかけたブッラータが、あたたかい湯気の中でゆっくりと崩れている。 甘い匂いと、焦げた匂いと、ほんの少しの酸。 画面の向こうでは、金色の髪の少年が、何度目かの「諦めない」を叫んでいた。 私は、グラスを持つ手を止める。
れ
散文詩的な