無理難題

「あいさつさえ出来れば」「コミュニケーションさえとれれば」それさえ出来れば生きていけるって、多くの人が口を揃えて言う。 それがどれほど難しいことか。私にとってはファンタジーなのだ。空を飛ぶのと同じくらい難儀なことなのだ。 廊下に聞こえるおはようの声も、笑顔でする接客も、申し訳なさそうな顔で上司に叱られるのも、しっかり返事をするのも、私には全て漫画の中の話だった。しかし大きくなるにつれて、それが現実で、社会に出る上で必要最低限なことなのだと知らされていく。つまり私は生きていけないらしい。つまり私は社会には出られないらしい。そんな現実を見せられてしまっては、もう生きるための努力なんて到底出来るはずがなくて。皆にはない足枷を抱えながらも必死について行こうとしていた私の足は、既に棒になってしまっていた。地面に突き刺さって動けなくなってしまっていた。 同じファンタジーの中の話なんだから、ヒーローだって登場してくれていいのに。
いかのこ
いかのこ
主に自分が思ったこと感じたことを書いてます!いつか物語も書きたいと思ってます! 投稿頻度は低いですが、よろしくお願いします( ‎¨̮ )و✧