【四季書房】絡新婦悲話

【四季書房】絡新婦悲話
[成人以外の方の閲覧は禁止とさせていただきます] [グロテスクな表現を含みます]  弥助の母が死んだのは先の冬、二人でささやかな喜寿の祝いをした翌朝の事である。  嫁を取ることも諦めて久しい弥助がその時思ったのは、これから何をして暮らせば良いのか、という悩みひとつであった。  野良仕事も、飯炊きも、水汲みも、洗濯も一人でこなし、母の世話をせねば、という使命感だけが生きる糧であった。  つまり、老いた母を大事にしていたわけではなく、只々日課として面倒を見ていたというのが正しい。弥助とは、そのような男だ。
積山 精々
積山 精々
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