君とアネモネ

どうでもいい、って言ったら嘘になる。そうだ、俺はずっとあいつに恋をしてた。あの華麗に笑う花に似たあいつに。 「何考えてるの?」 と、頬杖をつきながら、はながにんまりと笑った顔をこちらに向けてくる。心臓に悪いから困る。 「いや、なんにも?俺はただ考え事してるだけ」 放課後のこの時間はいつも教室に残って喋るのがあいつと俺の日課になっていた。 「ふふふ。そっか」 またにんまり笑った。はなの笑う顔が可愛いのがずるい。 「お、おう…」 ほんっとずるい。はなに告白できない俺、ダサすぎる。 「ねぇ。りく、私と付き合ってください。」
カタツムリ
カタツムリ
メロンパン嫌いになりそう