夢  −2話−

夢  −2話−
 子供が寝静まった頃、 「何か、、病気が見つかったの?」 妻が重い口どりで語りかけてきた。 ああ、言いたくない。苦しくて辛くて言うのも悲しい。どんな反応をするか。ただ向こうが聞いてきたなら仕方がない。 「実は、膵臓に癌が見つかってさ。まだ35歳だけど、ステージⅢだから5年生きる確率が大体5〜6%だから……」 「そんな後ろ向きな人と……人と………一緒に住みたくないよ!でも、あと数年かもしれないけど、自分の夢に向かって前向きに生きていこうよ。前向きな姿を見せてよ!!」  その日はすぐに寝ようと思ったが寝れなかった。あれほど怒られたことはない。そしてこれからについて考えた。これほど命の大切さを感じたことはなかった。いつ枯れ葉のように朽ちるかわからない。  明日に入院する予定だ。朽ちる前に何かしたいことを考えないといけないと思ったが、今日考えると色々大変な事になると感じたので寝た。明日ぐらいにこれからの「夢」を考えなければ……
Sho
不定期で投稿する人です。 フォローしてくれたら嬉しいです。 プロセカをしています。 好きな曲はトンデモワンダーズです。 一応皆伝5粒です。