夜はもう、明けないみたいだ。

夜勤明け、私はいつもの癖でカラオケボックスに入った。 朝の料金は安い。三時間で七百円、ドリンクバー付き。 理由なんてそれで十分だった。 店を出た瞬間、サイレンの音が耳に刺さった。 大きな病院が近いから、珍しくはない。 それでも今日は、音の重なり方が変だった。遠ざかるはずの音が、なかなか減らない。 帰り道はいつも同じだ。 狭い歩道に、作業用の制服を着た二人が並んで歩いている。
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