神者(1)

神者(1)
太鼓や笛といった和楽器の音が聴こえてくる。 祭りのように騒がしい。 なんだなんだ、と庭に顔を出せば、神の怒りに触れる。 神は気まぐれなのだ。 神の怒りに触れたものは、神隠しに遭うと伝えられている。 時折、神隠しにあってから5年して、何事もなかったように村に帰ってくるとか。 そして、神隠しに遭った村人は皆、口を揃えていった。 「お狐様の使いじゃ。お狐様の使いが、わしを村まで送ってくださったんじゃ」 お狐様とは、この村に伝わる豊作の神。 その使いが送ってくださると言う。
志筑 天空
志筑 天空