気付けなかった優しさ
「おはよっ!」
おはよ〜、今日も元気だね、皆から声をかけてもらえる。話してくれる、その幸せをほとんどの人は気づいていないだろう。私だって知らなかった、二年前までは…
「葵、おはよー!」
私の親友、夏実だ。
「おはよ、相変わらずあんたも元気だね、夏実らしくてなんかほっとした。」
「なんやそれ!」
あははは、私達の笑いが教室に響く。夏実と私は親友だ。中学校からの親友だ。容姿もよく似ている、少し高い鼻、薄い唇、くっきりとした二重瞼、少し丸い顔の輪郭、姉妹と言われても違和感が無いほどだ。お互い、クラスの中心的なポジションで、よく笑うし、明るい、ともよく言われる。
「でさ、私好きな人出来たんだよね。」
「えぇ!?」
夏実が大袈裟に驚く。いや、大袈裟では無いかもしれない、私は好きな人か出来たことがない。好きという感情ですらよく分からない、そんな人間が「好きな人できた!」と言ったら驚くのも無理ないだろう。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/4/15 14:38
TH
よろしくお願いします!
結構下手だけど、読んでもらえると嬉しいです!!!