天国
恋人の手を離してしまった。
彼女は、昨日愛でた花のように
彼女は旅立ってしまった。
ただ彼女に逢いたくて、薬を大量に摂取した。
もうすぐ死期が迫ってくる。身体はもう動こうとしなかった。
薄れゆく意識の中と身体で、それでも脳内は美しい、
塵と化した思い出を描いていた。
花畑や、青空。ただ永遠と広がる山々。
ドス黒い感情の中でも、あの日の花畑の匂いがした。
彼女は大丈夫だろうと信じてしまった、
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/5/2 13:43
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
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