物の価値

物の価値 登場人物  鬼、名はウミウシ(ただの釣り人)  地獄の鬼、その名ウミウシは先日、蓮池でたまたま、それは透き通る様な美声で歌を歌いながら空を飛ぶ、高名な如来様を見かけ、その如来様の腰にぶら下がっていた金色に輝く蛇革巻きのキーケースを見ると欲しいと思い、近くの町で探してみるもどこにも売っておらず、一度は諦めるが寝ても覚めても蛇のキーケースが頭の中に居座り、その煩悩から眠れなくなり、深夜の洗面所の前で鏡に映る目の下にできたクマを見て決断をする。 その決断とは、自分の手で金の蛇を捕まえて自分でキーケースを作ろうと考えたのである。そしてその名も、蛇塚と言われる広大な湿地帯に行き着く。  早速鬼は持参した網を持ち、その蒸し蒸しする沼の湿地帯を蛇を探して歩きまわり、普通の蛇は時折見かけるものの金の蛇は中々見つからず汗だくになり、カラカラと寂しげなひぐらしの鳴き声が聞こえてくると日はすぐに落ち暗くなる、すると少し先にポツリと灯る灯火を見つけ鬼がとりあえずその灯火へと向かうと、蛇屋と墨で書かれた年季の入った看板を掲げる一軒のお土産屋へと辿り着く。
仙 岳美
仙 岳美
・小説家になろう   ノクターンノベルズ  ・アルファポリス  ・カクヨム  ・X  ・web小説アンテナ  イラスト    ・自作  ・Grok  ・いらすとや