祓い屋のお仕事 7

「……め、…さめ」 誰かが名を呼ぶ。まだ重い目を開けると、黒髪黒瞳の美人がこちらを覗き込んでいた。しかし、声は低く男の物。 「射雨」 「……ぅん?…。」 寝起きで声が掠れている。座ったまま寝ていたので身体のあちこちに違和感が残る。淡い茶髪の後頭部は寝癖がついている。 「着きましたよ。」 「……ん?……何処に?」 八染はやれやれと言った表情で答える。 「忘れたんですか?…仕事ですよ。」 寝惚けた頭がやっと冴えてきて、射雨はようやく頭の整理がついた。
赤木
赤木
学生 初めまして。拙い文章ですが気に入って下さるととても嬉しいです。BL作品、ほの暗い作品多いと思います。思いつきで投稿することも多いです。