せめて今は友達で
好き、嫌い、好き、嫌い。
私の声と一緒に千切られた花弁が1枚、また1枚と舞う。花弁はゆらりゆらりと落ちていき、軈て風に吹かれて何処かへ旅に出た。
好き、で終わった花占い。私は頬を赤めて俯いた。
知っている、こんなのはただの占いに過ぎない。
花占いみたいに簡単に成立する恋じゃあない。
それでも夢を見たかった、少しでも、あの子を好きでいていいって思いたい。この恋が禁忌じゃないと思わせて欲しかった。
「ねぇねぇ、同じクラスだよね?」
凛とした声。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/11/13 22:24
鏡森 翡翠
別アプリにてミステリ作家として活動していました。ミステリの他、倫理などをテーマに幅広いジャンルを描きます。