再奏【上】
「我を再び奏でるというのか、小僧」
吸い込まれるように深く、底の見えない黒色の鍵盤は、艶やかに人を魅了する。まるでそれは、奏者の生を鮮やかに吸い取る悪魔であり、聴衆を惹き付ける女神を思わせた。
かつて人を狂気に貶めた悪魔が、影より私達を眺めている。
─ああ、忌々しい。
我は死んでなどいない。
人は我を求めた。我の音色を、その美しさを。
我は与えた。美しい音楽の鼓動を、命を。
3
閲覧数: 68
文字数: 1188
カテゴリー: その他
投稿日時: 2026/7/22 23:40
最終編集日時: 2026/8/19 10:04
じゃらねっこ
ねこじゃらしが好きなので、じゃらねっこです。
毎日投稿始めます。