雪女

ある山の麓町に一人の少女がいた。 少女は病弱、故に一日の大半は床で寝て過ごした。 少女の両親は村一番の医者を呼び、治療をさせた。 だが一向に治る気配もなく、医者も音をあげ、いつからか来なくなった。 少女は痩せ細り、髪が白くなった。 そんな少女を町の人々は畏怖した。 町を歩いているだけで少女は白い目で見られた。 ある日、少女が町を歩いていた時、地面に転がる小石に躓き、倒れた。 周りが怖がり近づかない中で、一人の心優しい老人が少女の手を取る。 少女の手を取った老人は顔を青ざめすぐに少女の手を離した。
樹月 勝
樹月 勝
和風な作品が多いです