零焔のルミナ.1 イレギュラー
「おぉ、おぉ! ついに召喚したぞ! 一体どれだけの大魔水晶を消費した!? ……勇者だよな?」
とある王都の王宮、謁見の間にて。勇者と呼ばれる者が召喚された。それは国家転覆寸前の予算と時間を要し“ついに”成功した物で、その場にいる召喚魔導士や王までも息切れしていた。
しかし彼らの前に立つ物は勇者と呼ぶにはいささかおかしい物だった。
「型番KX-Σ9名称アーク。戦闘用アンドロイド。聴取した発言が“私”に対してであると仮定した場合、その呼称はカテゴライズされない。……発言を訂正する。
“勇者”のワードデータを参照すれば、その特徴に72%一致する。私は如何なる脅威に対して完全制圧が可能。しかしそれが必要であるかどうかの判断には、より詳細な検証が必要である」
それが発言すればまたしても場は騒然とする。彼は人間なのか? また失敗したのか? まさか魔物を召喚したのでは?
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/11/24 9:02
影白/Leiren Storathijs
実は26歳社会人です。
基本ライトノベル書きます。
異世界ファンタジー専門です。
執筆歴は10年以上です。