例えばコーヒーと
「つまり君は、人生とは経験の集約とお考えかな」
「ええ、違うのですか」
そう問いながら私は小さなコーヒーカップを口元に運ぶ。湯気がほわりと眼鏡を曇らせる。これが結構気恥ずかしい。
「違うだなんて。そもそも価値観は人それぞれですし、客観的に見てもなかなか的外れだとは思いませんよ」
「では、貴方は如何お考えで」
「ふむ……。人生とは旅であり砂時計であり時には一冊の本でもある。つまりはそう言うことです」
そう答えながら目の前の人物は湯気を操りつつコーヒーをひと口嗜む。なんとも様になった粋な様子である。
「その心は」
「君はなんだと思いますかな」
恥ずかしながら浅学である私は直ぐに真意を問うてしまう。それを見透かされているが、返された問いは寧ろこの状況を楽しんでいるようだ。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2026/5/6 23:48
ひるがお
見つけてくれてありがとうございます。