目が覚めると。

目が覚めると。
早朝にいつもの土手に行き、寝そべる。 気づけば眠りの世界へ迷い込んでいた。 目が覚めると、そこは宇宙だった_____ 僕の視界に一目散に飛び込んできた立派な木の枝枝に、柿色の紅葉が満開で空が見えない。 葉が涼しげな風に緩やかに乗って、ひらひらと瞼の上に舞い落ちてくる。 紅葉を乗せてすーっと時折通り過ぎてゆく風は、涼やかな温度で僕を暖かく包み込むように、ふんわり肌に触れてくる。 その心地よさに自然と瞼を瞑らされる。 肺にたっぷり空気を吸い込む。 風の、空気の澄んだ匂いだけがする。
何者
好きなことだけ