屍ノ踊リEXTRA
EXTRA「屍ノ始マリ」
曇天の下。シャベルで土を掘る。先ががつん、と何かにあたる感覚があった。骸(がい)はある程度掘り返してから両手で土をかき分ける。まだ埋められたばかりらしい真新しい木製の棺が出てきたので固く閉じられた蓋を開き、合掌をしてから中を拝見する。
(……遺体がまだ新しい。比較的外傷もないようだ)
骸は頷き、喪服を着たままの遺体の口元に腕を持っていき手首を爪で傷つけて出血させる。血が滴り、遺体の顔にかかって染みのような黒い汚れをつくる。
(さて。このくらいで一旦様子を見ましょうかね)
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カテゴリー: ホラー
投稿日時: 2025/5/23 17:12
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
羊原ユウ
ホラーと特撮ものが好き
noteを中心にネオページ、カクヨム、アルファポリスさんなど多数の投稿サイトで活動中