透明の君が消えるまで#10
何も考えられなかった。目の前で起きたことが衝撃的すぎて、言葉も出なかった。ただ、閉じることの出来ない口をぱくぱくしながら、僕は湊に引かれていた。
僕が気づいた時には、階段に座っていた。誰もいない、屋上へと繋がる階段。凛透は、湊は。僕が焦って横を見ると、2人とも俯いて足元の階段を眺めていた。
僕はどうしても怖くなって、不安になって、苦しくなって、胸が縮んだみたいに小さくなった気がして。複雑な気持ちが絡まって解けない。そんな気持ちが、僕の頬を伝った。
すると僕の背中に温かい手が触れた。ちらりと横を見ると、その手は凛透のものだった。顔は髪に隠れてこちらからは見えない。でも、鼻を啜る音が響いた。湊は唇を噛み締めて、震える手を必死に握っていた。
「ごめん、湊くん、蒼真くん、ごめんなさい…ごめん…なさぃ、…。」
突然僕の鼓膜をか細く震えた声が揺らした。凛透の手に雫がぽたぽたと落ちる。湊が焦ったように手をパタパタさせた。
「凛透、どうしたんだ。」
見つめることしかできない。何を言っても薄っぺらい言葉になってしまいそうで、口が開けなかった。
「2人を…巻き込んじゃって、…怖い思いさせちゃって、…」
「そんなの大丈夫だ。な。」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/12/1 13:17
い⃟ち⃟ご⃟ラ⃟テ⃟
どうも、!高校生やってます
少しでも面白いと思ってもらえるように、頑張って小説を創作してます、!
是非読んでくれると、嬉しいです!
※フォロバ期待できないと思います
フォローする際は私がお願いする場合あり
《完結》
「僕が描く一生の物語」
「正義の変貌の先、辿り着いた真実の絆」
「画面越しの君」
「期限付きの恋を君と」
2023 3/18 start