if 迫りくる音

 ボクはイフ君達と学校で別れた帰り道の途中奇妙な体験をした。  学校からボクの家までは長い田んぼ道が続き、途中にある小さな川を超えると住宅街へと入っていく。  イフ君がグルメな話ばかりするものだから夕ご飯の事を考えながら重い足取りで家路についていた。ボクは田んぼ道の途中でふとある事に気づく……。  カエルの鳴き声が一切聞こえない。  この時期のカエルの大合唱は耳をつんざく程の騒音だ。人の気配がするとカエルは鳴き止むというがあまりにも静かすぎた。
かえる侯爵
かえる侯爵
かえる侯爵をよろしく。 ホラー連載:【if〜令和版学校の怪談〜】 Twitter→ @kaeru_yokogao