わたし

何も無い私でした。 何も無いことに気づかない私でした。 あの人は線を綺麗に引く人だと思いました。人と人との間を綺麗な一本の線で明確にする人でした。 きっとだからでしょう。憧れてしまいました。一人で堂々と生きているように見えたのでしょうか。本当はきっとそんな人では無いのに。 あの人になりたいと思ってからは目まぐるしい日々を送りました。共通の話を持ちたかったのです。すぐに好きな物や感じ方や考え方を合わせました。相性が良かったのでしょうか、半年もしないうちになれました。 いつしかあの人の横が私の一番好きな居場所で、落ち着く場所でした。かけがえのないものでした。今までそんなもの無かったものですから、それはもう大惨事です。
だれか