忘れ物の多い君と、帰らない私
放課後の教室はいつもより静かで、ほのかにお昼ごはんのにおいが充満している部屋で、私は静かに本を読んでいる。
正確に言うなら、本を読んでいる「ふり」をしている。
ページはもう三十分くらい同じところで止まっているし、物語の主人公が今どこにいるのかすら分からない。森にいるのか、海にいるのか、それとももう死んでいるのか。まあ、正直どうでもいい。
だって、私は物語を読みにここにいるわけじゃないから。
窓の外では、グラウンドから「ナイスー!」とか「ドンマイ!」とか、部活特有の大きな声が飛んでくる。青春って感じの声だ。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/3/7 2:51
しょま
初めまして