ありがとう

僕は、青いペンを一本だけ持っている。 高校に入学した日に買ったものだ。 別に高いペンじゃない。 購買で、百二十円だった。 黒でもよかった。 赤でもよかった。 でも、隣にいた彼女が、 「青がいいと思う」 と言ったから、青にした。 それ以来、ずっと使っている。
叶夢 衣緒。/海月様の猫
叶夢 衣緒。/海月様の猫
綺麗事が救いにならない夜の話。 正しさに置いていかれた感情と、 救われなかった青春の残骸。 優しい言葉ほど、いちばん痛い。 2023年 2月27日start 3月3日初投稿