剣のない甲冑

剣のない甲冑
細やかな傷跡と共に重くのしかかる光沢。その装いには、戦という血の舞台を駆け回った確かな歴史が刻まれている。全身を覆う銀の鎧がこちらを見据えていて、頭部の隙間から除くその中は、深く、そして暗かった。 そして、その兵士が他の何より異質だったのは… 「お、いい絵じゃねぇか」 足を止め、彼の目線を辿って行くと、その先にあったのはどうやら甲冑の絵のようだ。 「確かに、精巧で素晴らしい絵だね」 「でも、なんか違和感があんだよな」
じゃらねっこ
じゃらねっこ
ねこじゃらしが好きなので、じゃらねっこです。