鳴らした音の行く先は 4-4
第四章四話 飛び交う思考
眠れない。そう思い、部屋を出た。今日の昼、時雨に言われたことが頭から離れなかった。
『バイトとか、家のこととか考えてる余裕あるなら、自分のことに回しなよ』
俺はそこまで自分のことに無頓着だろうか。これは俺のわがままで、自分がやりたいことをやっての結果だ。でも、そこまで時雨に心配をかけてしまっていただろうか。
気分がどうしても晴れない。もう随分と遅い時間だ。でも、このままいてもどうせ寝られない。
散歩でもしようかな。そう思い玄関へと向かった。
そこで、時雨の靴がないことに気づいた。
おかしい。俺が夜に散歩をすることはよくある。でも、時雨の靴がなくなっていることは今まで一度もない。叶衣や湊は夜にバイトに入ることもあるが、時雨はない。何しろ、時雨のバイト先は午後九時には閉まる。今はもう九時をとっくに過ぎている。
嫌な予感がして、街を走った。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/3/18 22:47
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
傘と長靴
自分の書いた物語を誰かと共有したいと思い始めました。
拙い文章ですが、目に留めていただけると、幸いです。