犬の気持ち その25

「もぬぁーああ」  いきなり奇声を上げるな。 「はぁ、夏休みやからって昼寝しすぎたな。気がついたら夕方や」  つまり、いつも通りというわけか。というか、さっきのはあくびか。  でも、青が惰眠をむさぼってくれたおかげで、外が涼しくていいな。地面も熱くない。 「大学の夏休みは、10月くらいまであるからな。のんびりできて最高や。高校とかでもこの仕組み導入すればええのに」  いろいろと事情があるんだろう。導入されてないということは、導入できない理由があるはずだからな。 「……ん? 待てよ。ええこと思いついた」  多分、良いことじゃない。 「大学の夏休みを少し短くして、後期の途中で『スペシャルウィークでーす』みたいに一週間まるまる休みみたいにすれば、やる気が継続するとちゃうか?」
きと
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。 あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。 カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。