七夕

七夕
 夜中、ふと目が覚める。  横を向くとそこにいるはずの蒼空がいない。暗闇で目が痛いくらい眩しく光るスマホには、もう見慣れてしまった名前の女からの通知。  また煙草だろう。いつもならスルーして寝るところだが、今日はなんだか気になって、髪を上から少し押さえつけて乱れを直してからベランダに出る。 「今日も煙草?」 「ん」
琥珀
琥珀
文章はまだまだ拙いです。