アステリズムのノイズ②
一章 耳をすましている 二話 見せない音
学校の準備が好きだ。よれたノートに教科書、誕生日にもらった筆箱、珍しく洗濯したハンカチ、高級ティッシュ。それに書道のセット。スクールバックに全部を詰め込んで、ネクタイをしっかり巻いて、スカートを一つ折る。髪を一つにまとめて日焼け止めを塗る。これで私は完璧にかわいい、ような気がするからいい。白い靴下にローファーを履けば、最高の女子中学生になれる、かもしれない。
マンションのエントランスも好きだ。一日が始まる感じ、アニメのオープニングみたいな感じがする。清潔感のある香りがして、背筋がしゃんとする。
最寄り駅までの道のりが好きだ。街路樹の緑が目に眩しい。空は青く、どこまでも高い。朝日がきらめいて、私を応援してると思えばいいことづくめだ。たまに毛虫がいると、十分くらいは涙目になってしまう。
電車は人が多すぎて苦手だ。1時間近くいろんな人に揉まれるのはなかなかハードだ。それでも、窓の方に陣取れたときは嬉しい。遠くに海が見えたり、高層ビル群が見えたり、何万人もいるだろう住宅街を見たり。人が動いてるのを見たり。まどろみながら景色を見れるのは幸福と言っていいだろう。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/5/15 14:24
最終編集日時: 2026/5/17 4:58
Stella