EP5 桜の本性

EP5 桜の本性
「へぇ~走馬って言うんだ。高校2年生ねぇ。いいなぁ~」  椿さんと話して10分くらいしか経っていないはずなのに、どうしてだろう、すごく楽しい。椿さんと俺は、観点がきっと近いんだろうか。とても考え一つ一つに納得ができてしまう。もしかしたら…椿さんになら、俺の知りたいことを話してみてもいいのかな…。  『アイツとは絶対無理だわ』  『アイツはサイコパスだから関わらない方がいいぜ』    そうだ。これは俺だけの問題なんだ。他言は厳禁。中学の頃このせいで痛い目見たじゃないか。何馬鹿なことしようとしてんだよ。いいんだ、椿さんはただの話の合う他人。自分のことをアレコレ言うなんてことしなくたっていいんだ。 「もしかして風邪ひいてる?」 「え?」急に顔を覗いてきたものだから思わずのけ反って、すっとんきょうな声を出してしまった。 「なんか、急に口角が落ちたような気するし、あと、辛そうだったよ。」
大和滝
大和滝
函館の高校生です。 趣味で書いていますが、是非どんどんコメントとか書いていってください。フォローされたら出来るだけ返そうと思います。 アルファポリスでも同じ名前で活動しています。そっちでは現在三つ作品を出しています。是非読んでみてください